プロフィール

江面 彌生

えづら    やい

思うこと

西本願寺の「三十六人家集」の和歌集、徳川美術館、五島美術館の「源氏物語絵巻」厳島神社の「平家納経」など平安時代の国宝の美術は、金、銀、砂子の仕事をするものにとって、唯一の伝統を教えてくれる貴重な古典です。 料紙装飾は、金、銀、極小の粒子を、繊細に紙上に重層させて、無限の輝きを美観にしてゆく優れた技法です。生から死へ、そしてもう一度蘇る生への鎮魂の願文は、金、銀の光彩でつくりました。人間の精神が極限に結晶した日本文化の装飾の美術には、身が引き締まる様な強い感動をおぼえます。歴史の中に存在するこの特別な表現に導かれながら金、銀箔の魅力と共に、今日も私は、喜びの制作をいたしております。(2001年談)

1923年(大正12年)
栃木県矢板市に生まれる
1964年(昭和39年)
金銀砂子師として江面玉心堂を設立
1967年(昭和42年)
東山魁夷作 東宮御所壁画の制作協力
1968年(昭和43年)
東山魁夷作  新宮殿「朝明けの潮」の金砂子の制作協力
1968年(昭和43年)
新宮殿表御座所大杉戸両面の霞図を制作
1994年(平成6年) ~1995年(平成7年)
千葉県成田山書道美術館にて「近代日本書道名家展」 に料紙の作品を30点特別出品
1995年(平成7年)
東京銀座ミキモトホ一ルにて「金銀箔の飛翔 - 装飾料紙と彩箔 - 江面彌生、江面忠信親子二人展」
1995年(平成7年)
学校法人郡山開成学園記念講堂ギャラリーにて、”第107回芸術鑑賞講座”「平成から現代に生きる装飾料紙と彩箔の美展」
1998年(平成10年)
名古屋三越栄本店7F美術サロンにて 「日本の箔の美術-古典装飾から 彩箔へ-」
2008年(平成20年1月)
永眠

江面 忠信

えづら    ただのぶ

彩箔へ

金銀箔散らしの古典は、全面の地が金砂子に煌めく中に絵や、文字も入っている雅びな世界です。 永遠に変化することのない黄金の輝きを原材にしています。限りある生命の時間を、藍や紫墨の一瞬に彩りもやして、今日の雅びを、彩箔の美術で表現したいと思っています。21世紀に向かうこの黎明と暗い渦の時代のあらゆる事象を受け止めて、自分の中の心の声を聴きながら、自己の精神の抽象表現として発信させたいと願っています。日本人の透明な美意識が独創した方法を継承して、現代に生きる美を私は制作したい。この継承が次の未来の世紀に飛翔してゆくことが展望出来る作品にしたいと考えています。

1959年(昭和34年)
東京生まれ
1981年(昭和56年)
立教大学経済学部卒業
1986年(昭和61年) ~1993年(平成5年)
東京銀座ギャラリー QuarterAlifにて、毎年個展を発表
1994年(平成6年) ~1995年(平成7年)
千葉県成田山書道美術館 「近代日本書道の名家展」の開催に特別出品
1995年(平成7年)
東京銀座ミキモトホ-ルにて「金銀箔の飛翔 - 装飾料紙と彩箔 - 江面彌生、江面忠信親子二人展
1995年(平成7年)
学校法人郡山開成学園記念講堂ギャラリーにて、 “第107回芸術鑑賞講座” 「平安から現代に生きる装飾料紙と彩箔の美展」
1995年(平成7年)
東京銀座ミキモトホ一ルにて「金銀箔の飛翔 - 装飾料紙と彩箔 - 江面彌生、江面忠信親子二人展」
1996年(平成8年)
東京アメリカンクラブ玄関ギャラリーにて個展
1997年(平成9年)
銀座空想ガレリアにて「墨 中川幸夫  彩箔 江面忠信」展
1998年(平成10年)
東京銀座和光美術工芸画廊にて「江面忠信 扇面にみる彩箔の美」個展
1998年(平成10年)
名古屋三越栄本店7F美術サロンにて 「日本の箔の美術-古典装飾から彩箔へ」を江面彌生と発表
1998年(平成10年)
大修館書店創業80周年記念作品「響」を制作する
1998年(平成10年)
個展 名古屋三越美術サロン「日本の箔の美-古典装飾から彩箔へ」
2000年(平成12年)
個展 東京京橋戸村美術「江面忠信 彩箔の美術」
2002年(平成14年)
フランスのカーンで「カーン コングレス」展出品
2005年(平成17年)
韓国ソウルで「第四回韓国国際アートフェア―」出品